長年Twitterの広報担当をしてくれた未凪さんにかわり、7月から紗智さんとギク太が担当してくれることになりました。
今回キャラクターが完成するまでの過程を、キャラクターデザインを担当してくださった有芳さんへのインタビューやメイキングを交えてご紹介します!
〜キャラクターができるまでの流れ〜
通常アートディレクターは③〜⑧の工程で携わります。
①指示書をお渡し
指示書とは「こんなキャラクターを描いて欲しい」という情報をまとめた資料のことです。
情報には見た目の特徴、性格やプロフィール、ポーズなど色々なものが含まれます。この情報を元にイラストレーターさんがキャラクターのビジュアルを膨らませてくださいます。
有芳:様々な要素を指示書に書いていただいた中で、それらをどういった比率で盛り込むかに気を付けています。例えば、ギク太は「ぬいぐるみがたAI」ですが、AIの文字から感じられるメカニカル感は少々抑え、ぬいぐるみ要素を強めることで親しみを持てる印象になったかと思います。しかし、尻尾がUSBになっていることで内部が機械になっているのを感じられ、AI感は損なわれないかと思いました。
②スケジュールの調整・確定
指示書とともに各行程のスケジュールを提示して納期をお伝えしてすり合わせます。
この辺は数日余裕を持つなどして、万が一に備えた日程を組むのが基本です。
③デザイン案
指示書から膨らませた大まかなデザインを提出いただきます。今回は人間キャラクターは3案ご提案いただきました。
ギク太はもうすでに今の状態に近いキャラクターが出来上がっています。
ここから指示書と照らし合わせつつフィードバックを行い1案に絞っていきます。今回は一番右のキャラクターをベースに衣装や小物等のフィードバックを行いました。
紗智のキャラクターが「明るくはつらつとした性格」「ソシャゲ好き」の20代なので、カジュアルさを取り入れつつオフィスファッションとしても自然で、サーチやギクタスのカラーを反映しやすい右のデザインで進めていただくことにしました。また、デザイン案だとメガネのフレームが太く目元がわかりづらいため、フレームを細めてすっきり見えるようにお願いしました。
ギク太は尻尾のギミックを残しつつ、より愛らしい印象の右で進行していただくことになりました。
有芳:ありがとうございます。
このときは「サーチ」や「ギクタス」の要素を、どれくらい自然に細部に盛り込めるかについて考えていました。今は紗智のデザインになっていますが、左のキャラデザにある円形のバックルは「GIKUTAS」の「G」ですし、紗智とギク太の黄色い目は「サーチ」のロゴをイメージしています。目で観て「サーチ」する、といった意味合いも込めました。
上記のフィードバックを元に顔まわりのみデザインを3案ご提案いただきました。
目元が印象的になるよう前髪にメッシュがあり、サーチマークのネックレスをしている右のデザインで進めていただくことにしました。
④大ラフ
1案に絞ったキャラクターから大ラフを作成いただきます。この大ラフから完成図のイラストが決まっていきます。紗智のポーズは2案提出していただきましたが、汎用性の高い現行のポーズで進めていただきました。
そしてここでは衣装や髪型、小物などのデザインとポーズやしぐさの確認を行います。
⑤色ラフ
大ラフでのフィードバックを反映させ、大まかに色をつけたものが色ラフです。ここでは最終的な色合いや再度ポーズなどをチェックします。
この色ラフでは紗智の足の開き具合が内股気味だったため、弱めていただくようフィードバックを行いました。
⑥詳細ラフ
色ラフからさらに細部を書き込んだものが詳細ラフです。アクセサリー、小物などのディティールや服の模様など、ほぼ完成に近い形での見え方をチェックします。ここでは最終的な仕上がりを想像しながら細かい点をチェックしていきます。
着彩は有芳さんのタッチである厚塗りで進めていただきつつ、Twitter用の広報キャラクターのため、着彩では気持ち彩度を高めに仕上げていただくようお願いをしました。
有芳:とにかく完成イメージが一目で分かるようにしたいと考えていました。レイヤーを結合して厚塗りすることもあり、着彩している間に当初のイメージから段々と離れていってしまう懸念があるため、大きく印象が変わってしまわないようイメージを固める必要がありました。
詳細ラフでイメージをガッチリ固めたら次は本番作業である線画の工程です!
今回の制作過程紹介はここまでとなりますので、線画〜納品までの工程は次回ご紹介。
楽しみにお待ちください!