【インタビューvol27】インプットを続けて描けるジャンルを増やすイラストレーター

【インタビューvol27】インプットを続けて描けるジャンルを増やすイラストレーター

2016.10.19 11:00

フリーランスのイラストレーターさんで、お仕事のご依頼がたくさん来ることは嬉しいことです。ただスケジュールの都合上などで、断る案件もあると思います。その際の断り方を大事にしているイラストレーターさんがいまして、お話を聞いてきました。

■『YUKARI』さんのご紹介

フリーランスのイラストレーターさんです。主に厚塗りイラスト、乙女ゲームイラスト等の制作でご活動をしています。ゲーム制作会社での経験もあり、得意分野に限らず幅広いジャンルのイラストの描画をご担当しています。

──いつごろからイラストにご興味を持ちましたか?

物心ついた頃からイラストが大好きで、ゲームや漫画のキャラクターを模写して楽しんでいました。
小学生の高学年頃にはオリジナルのキャラクター等を作って漫画を描いたり等して学校の勉強もそっちのけで絵ばかり描いていました(笑)。

──漫画を描いていたのですね!どうやってイラスト制作を学びましたか?

美術専攻のある高校で美術を学びました。イラスト制作に関してはほぼ独学で、趣味で制作をしていましたが、幸いにも業界でのご縁があり、会社での経験を経てイラスト制作の良し悪しや納品データの作り方等を学びました。

──会社員としてのご経験があるのですね!なぜ、イラストレーターさんになろうと思ったんですか?きっかけを教えてください

幼いころから漫画家や、イラストレーターになりたいと思っていました。
しかし、高校で美術専攻後は、医療系専門学校に通った後、病院で勤務をしておりました。
途中、絵のお仕事を頂いた事をきっかけに、幼いころからの夢を諦めきらずにゲーム会社にイラストレーターとして転職を致しました。

──幼いころの夢が叶っているんですね!作品の制作使用ツールを教えてください。

SAI、Photoshop、IllustStudio等です。ほぼSAIで描き終えてしまうことが多いですが、背景やエフェクト等はPhotoshopとIllustStudioで描画しております。

──1ヶ月の制作枚数はどれくらいでしょうか?

その月にもよりますが、最近は、立ち絵制作等(厚塗り、乙女ゲーの立ち絵等)で5~15体、1枚絵(スチルやカードイラスト等)は5~10枚程度を制作しております。
月平均の制作点数は10~20点程です。

──ジャンル、枚数ともにたくさんご制作をしておりますが、作品のアイデアはどうやって生み出していますか?

現在の流行りのアニメを見たり、ゲームをしたり、映画を見たり、本を読んだり、とにかく色々な所から引き出しを作る為にインプットをしています。
インプットが溜まっていくと自然と作品のアイディアも浮かんできて、「あ、降りてきた」という感じです。
逆にインプットが少ないと、引き出しが少なくなってしまうのでアイディアを絞り出さなくてはならない時もあり、難儀しています(笑)。

──なるほど!気分転換には何をしていますか?

最近はほぼ気分転換をする時間がありませんが、時間があれば筋肉をひたすら模写しています(笑)。筋肉が大好きですので(笑)。
その他は、気に入ったアニメやゲームのキャラクターやオリジナルキャラクターのラクガキをしたり、練習で写真を模写したり、とにかく絵ばかり描いています。
絵を描く気力が無い時は飼い猫と遊んで癒やされたり、料理や掃除等の家事をしたりしています。

──筋肉が好きなんですね!笑 初めてのお仕事はどんな内容でしたか?

厚塗りの神話をモチーフにしたイラストを数枚担当させていただきました。
初めてのお仕事で、ご依頼頂いた方に多大なフォローを頂きながら必死にこなしていた覚えがあります。
このお仕事をきっかけにイラストレーターに転職致しましたので、本当にご縁の深い案件になったと思っています。

──ペンネームの由来はありますか?

ペンネームは本名をそのままローマ字にしただけです(笑)。
特に深い理由は無いのですが、絵は場合によっては国の垣根を超えますので、ローマ字の方が良いのではないかな?という漠然とした理由で現在のペンネームに至りました。


──フリーランスになって大変だったこと、大事なことを教えてください。

依頼が殺到した際の断り方が一番大変です。依頼して頂いて本当に嬉しいのに、スケジュールが手一杯で、いつもお断りのお返事をさせて頂く際は本当に申し訳ない気持ちでいっぱいになっています。ただ、断る上で、今後もご縁があればと本当に願っていますので、出来得る限りのスケジュールの詳細をお送りした上で、空いている時期にお手伝い出来ることがあれば是非・・・という形でお返事をお送りしております。これはお断りをする上で大切にしている部分です。

──今後やりたい仕事や、どのような活躍をしたいか教えてください。

最近ファンタジー要素が欠乏しかけていますので、ファンタジー系イラストのイラスト見本を制作して、仕事を獲得していきたいと考えています。
また、現在はゲームのイラストを担当させていただいておりますが、将来的には、本の装画等を目標に活動をしていきたいと思っています。

──本日はありがとうございました!

ありがとうございました!

おわりに

『YUKARI』さんは多くのジャンルのイラストをご制作していて、とてもインプットを大事にしている方だと感じました。描けるイラストの幅を広げて、お仕事を増やしていくことは、他のイラストレーターさんのご活動のご参考になるかと思います。