はじめまして!
入社1年目ピッチピチのアラサー男子、『GIKUTAS』事業部ディレクターの岡崎です。
突然ですがみなさん、なにか「チャレンジ」してますか!?
私は最近運動不足だったので、帰宅の際、一駅前から歩くようにしています。
日々の自主鍛錬で新しい自分へ。
そう、「セルフプロデュース」です!
『ポケモンGO』のためにモンスターを追い求めてるだとか、たまごを孵化させたいだとかそんな理由では決して無いですよ。
今回は、この夏「デジタルイラスト制作」にチャレンジしようと考えている方に
向けて、メジャーなイラスト制作ソフト、
・Photoshop(フォトショップ)
・Illustrator(イラストレーター)
・SAI(サイ)
・CLIP STUDIO PAINT(クリップスタジオペイント)
以上4タイトルの各特徴をお伝えしたいと思います。
もちろんこれまでもデジタルイラストを描いていたけれど、
そろそろ別のイラスト制作ソフトの導入も検討しようかな、
という方もこの機会に是非チェックしてみてください!
■Photoshop
<特徴>
・写真加工を目的としたソフトなので、画像加工機能が充実
「Photoshop」は元来、写真加工を目的としたソフトです。
このため、他のイラスト制作ソフトに比べて圧倒的にレタッチ(画像加工)機能が
充実していることが最大の特徴です。
様々な加工機能が存在するため、一般的なイラストのみならず、
厚塗りやリアルな質感の表現、また雷や炎を明るく感じさせるための発光感や反射光、
イラスト全体の奥行き感を感じさせる色味の変化といった
クオリティを一段階上げる仕上げ効果を行なうには最適のソフトです。
・長い歴史を持ち、細かいサポートやノウハウ本の種類が多い
最初の発売から25年以上を誇る長い歴史を持つソフトですので、
サポートも充実しており、ノウハウ本も数多く発売されています。
最初はその機能の多さに圧倒されますが、学びやすいソフトともいえるでしょう。
・企業での使用率が高く、デザイン関係で就職するなら必須
デジタルイラスト黎明期から存在していたことにより、
「Photoshop」は最もポピュラーなイラスト制作ソフトとして
現在でもゲーム会社やイラスト会社で多く使用されています。
将来はゲーム会社やイラスト会社で仕事がしたい!
と考えている方は「Photoshop」に慣れておくといいかもしれません。
<懸念点>
写真加工が主目的のソフトであるため、
線を引く際の手ぶれ補正といった機能はありません。
このため「Photoshop」で線を引くには少々慣れが必要で、
線画までは別のソフトを併用する、といった方も多いです。
■Illustrator
<特徴>
・正確な曲線や図形を作ることができる
「Illstrator」は「ベジェ曲線」を用いてイラスト制作・加工を行なうソフトです。
「ベジェ曲線」とは指定した点と点の間に自動的に引かれる線のことで、
非常に正確な曲線や図形を作ることができるため、
マスコットキャラやアイテムといった記号的な特徴のあるイラストや、
企業や商品のロゴといったものを作るのに最適です。
・画像の拡縮に悩まされない「ベクター画像」
イラストレーターでは「ベクター画像」という形式で画像を保存できるのですが、
なんとこの画像はイラストの拡縮の影響を受けません!
「Photoshop」等で用いられる「ビットマップ画像」と比較すると差は一目瞭然です。
……変わった単語が突然ポンポン出てきてしまいましたが、ようするに「Illustrator」で
作成したイラストは、どんなに拡大したり縮小したりしても絵が粗くなったり
潰れたりすることが無いのです!
画像の拡縮に悩まされないことは、「Illustrator」の最大の特徴といえるでしょう。
この特徴から、大きく引き延ばして使うことの多い広告などの印刷物(DTP)や、
表示サイズが変わることの多いWEBページのUIやロゴデザインに
使用されることが多いソフトとなります。
・WEB作成やUIデザインにおいて、企業での使用率が高い
「Illustrator」も「Photoshop」と同様、
ゲーム会社やイラスト会社で多く使用されているソフトです。
特にWEBデザインでは非常に使用率が高いので、
イラストだけでなくWEBデザイナーとしてのスキルも持ちたい!
と考えている方は「Illustrator」を一通り使えるようになった方がいいかもしれません。
<懸念点>
点と点を指定して線を紡いでいく「ベジェ曲線」の特徴上、
直感的に線を引くことが難しく、また他のソフトに比べると単調な線になりがちです。
このため一般的にイラストといって想像するような、複雑な描き込みを行なった
イラスト制作にはあまり向いていません。
■SAI
<特徴>
・機能がシンプルで直感的にイラストを描きやすい
「SAI」の特徴は、何といってもそのシンプルさにあります!
イラストを描くことのみに特化させ、必要最低限な機能を揃える形にしているため、
デジタルイラストを初めて制作する方でも直感的に操作することが可能です。
またソフト自体が大変軽く、多少スペックの低いPCでも快適に動かすことが出来ます。
・線の補正機能により綺麗な線を引くことができる
「SAI」には引いた線を補正する機能が付いており、
やわらかく綺麗な線を簡単に引くことが可能です。
普通ですと慣れないうちはペンタブレットで引いた線は
ガタガタになりがちですが、「SAI」ではその心配がほぼありません。
・他のイラスト制作ソフトに比べて安価
他のイラスト制作ソフトに比べるとかなり安価なのも大きなポイント!
総じて、まずはデジタルイラストに慣れてみたいという初心者の方に
オススメのソフトといえるでしょう。
<懸念点>
シンプルな分、画像加工といった機能は「Photoshop」など他のソフトに
比べると必要最低限しかありません。
また、開いているイラストのデータ量が重すぎると処理が行なえなくなることがあり、
レイヤーの上限数も256までと決まっているため、キャラが多い、細かい背景が
あるといった複雑なイラストを制作するのにはあまり向いていません。
このため、技術を身につけてより高いクオリティを追い求めていくようになると、
もう一声欲しくなってくるかもしれません。
また、テキストを入れる機能も無いため、漫画制作にもあまり向いていないソフトです。
「SAI」を使用する場合は、あくまでイラストを制作するソフトだと考えましょう。
※ただし拡張機能がありますので、機能を追加することは可能です!
—補足
「SAI」は「Windows」専用のソフトとなっており、「Mac」では起動しません。
購入する場合は、自分のPCが「Windows」かお確かめ下さい。
■CLIP STDIO PAINT
<特徴>
・イラスト制作に必要な機能が充実
「CLIP STUDIO PAINT」、通称「クリスタ」は、
画像加工機能や線画補正機能も兼ね備えたソフトです。
なんと「Illustrator」のようにベクター画像にも対応しています。
画像加工に特化した「Photoshop」程ではありませんが、
様々な画像加工機能を持つためイラストを作る上での一通りの機能が揃っています。
・漫画制作にも対応した幅広い多機能性
「CLIP STUDIO PAINT」は
漫画制作ソフト「ComicStudio(コミックスタジオ)」
イラスト制作ソフト「IllustStudio(イラストスタジオ)」
この2つのソフトの後継ソフトであり、両方の機能を合わせ持っています。
このため、他のイラスト制作ソフトに比べると漫画のトーンや集中線といった効果、
また複数ページの関連づけなど、漫画用の機能が充実していることも大きなポイントです!
・豊富な3DモデルとDL素材による制作サポートの充実
もう1つ大きな特徴として3Dモデルを呼び出す機能があります。
3Dモデルに様々なポージングを取らせることで、
構図の参考を簡単に用意することが出来ます。
漫画のトーンや様々なブラシをダウンロードして増やしていくこともでき、
イラストや漫画など様々な作品制作が行ないやすいソフトといえるでしょう。
<懸念点>
機能が多いこともあり比較的重いソフトであるため、スペックの低いPCだと
動作が重くなってしまう怖れがあります。
購入する場合はお使いのPCで問題なく動作するか先にスペックを
確認しておくことをオススメします。
■まとめ
各制作ソフトの特色を一覧表にまとめてみました!
ザックリとした説明だけじゃいまいち決め手に欠けるんだけど……
という方もいるかもしれませんが、ご安心下さい。
当然です
最初使ってみるまで、私も全くもって違いがわかりませんでした。
正直、いくら違いを羅列されても「制作」ソフトは実際に使い、
実感してみないと使い心地はわからないものです。
「百聞は一見に如かず」、どのソフトにもそれぞれの特徴がありますので、
自分が表現したいイラストを作るのに最も合ったソフトを選ぶのが一番だと思います。
「ペンタブレット」があなたの『手足』ならば、
「イラスト制作ソフト」はあなたの『相棒』です!
慣れてきたら複数のソフトを使い分ける必要性も出てくるかと思いますが、
まずは自分が作りたいイラストを表現できるのに
一番合った「ベストパートナー」を探しましょう!
紹介した4つのソフトですが、どのソフトも無料トライアル版が配信されています。
気になったらまずはダウンロードして使い比べてみることをオススメします。
勢いで買ってみたはいいものの、自分とは合わないかも……というのは最悪ですから。
以下にそれぞれの無料トライアル版へのリンクを貼らせて頂きましたので、
気になるツールがありましたらぜひお試し下さいませ。
・Photoshop(フォトショップ)
http://www.adobe.com/jp/downloads.html
・Illustrator(イラストレーター)
http://www.adobe.com/jp/downloads.html
・SAI(サイ)
http://www.systemax.jp/ja/sai/
・CLIP STUDIO PAINT(クリップスタジオペイント)
http://www.clip-studio.com/clip_site/download/clipstudiopaint/csptrial/